宿泊施設における体験価値は、客室や食事、温泉、接客といった「点」の集合で語られることが多くあります。
しかし私たちSHUTTLE WORKSは、宿泊体験とは本来「点」ではなく、「連続した時間の編集」だと考えています。
チェックイン前の高揚感、客室でくつろぐ時間、館内を歩く所作、食事のひととき、湯上がりの余韻、そしてチェックアウト後に思い出を振り返る瞬間まで。
この一連の体験をつなぎ、無意識のうちに記憶へと定着させていく存在——それが館内着です。
今回は、なぜ館内着が宿泊体験の質を左右するのか、そしてどのように体験設計に活かすべきかについて解説します。
館内着は最も長く「体に触れている体験要素」

宿泊体験における館内着の役割は、これまで見過ごされてきました。
ここでは、館内着が持つ本質的な価値について考えていきます。
体験の「背景」ではなく「体験そのものの一部」
宿泊中、ゲストが最も長時間身につけているアイテムは何でしょうか。
それは、客室の家具でも、アメニティでもなく、館内着です。
館内着は、客室でくつろぐ、館内を歩く、食事をする、温泉に向かう、他の宿泊者の姿を目にする、といった多くの体験シーンに常に寄り添っています。
つまり館内着は、宿泊体験の「背景」ではなく、「体験そのものの一部」なのです。
にもかかわらず、多くの施設では館内着が「コスト管理の対象」や「最低限の備品」として扱われてきました。
その結果、どこかで見たことのある既視感のある体験に留まり、記憶に残りにくい滞在になってしまうケースも少なくありません。
館内着を単なる「着替え」として捉えるのではなく、宿泊体験を構成する重要な要素として再評価する必要があります。
「泊まる」から「過ごす」へ。体験価値の重心は移動している
近年、宿泊施設に求められる価値は大きく変化しています。
単に寝泊まりする場所ではなく、「どのような時間を過ごせたか」「どんな気持ちになれたか」が選ばれる理由になっています。
この変化の中で重要なのは、施設全体の世界観が、視覚・触覚・感情のレベルで一貫していることです。
館内着は、その世界観を”着る”という行為を通じて体感させる、極めて強いメディアです。
例えば、素材のやわらかさが施設の空気感を伝え、シルエットが滞在中の所作を美しくし、色やディテールが空間との調和を生みます。
こうした要素が重なり合うことで、ゲストは無意識のうちに「この場所らしさ」を身体で理解していきます。
記憶に残る宿には「服の記憶」がある
人は、視覚や言葉以上に、身体感覚と結びついた体験を強く記憶します。
「この宿、なんだか居心地がよかった」。
その感覚の正体を紐解いていくと、館内着の着心地や佇まいが影響していることは少なくありません。
さらに、印象的な館内着は、写真に残る、SNSで共有される、帰宅後に思い出として語られる、といった形で宿泊後の体験にも作用します。
館内着は、滞在中だけでなく、滞在後も体験を延長させる装置なのです。
デザイン性の高い館内着は、ゲスト自らが発信したくなるコンテンツとなり、施設の認知度向上にも貢献します。
館内着を通じて実現する体験設計

館内着は、単なる衣類ではなく、宿泊体験を設計するための重要なツールです。
ここでは、SHUTTLE WORKSが考える館内着づくりのアプローチをご紹介します。
施設の世界観を「着る」という行為で体感させる
SHUTTLE WORKSが考える館内着づくりは、単なるデザイン提案ではありません。
施設がどのような時間を提供したいのか、どんな気持ちで過ごしてほしいのか、どんな記憶として持ち帰ってほしいのか。
こうした問いから逆算し、素材、シルエット、色、運用性を統合的に設計していきます。
例えば、ナチュラルでリラックスした滞在を提供したい施設であれば、リネンやコットンといった自然素材を選び、ゆったりとしたシルエットで動きやすさを確保します。
一方、モダンで洗練された空間を演出したい施設であれば、シャープなラインと上質な生地を組み合わせ、空間との調和を図ります。
館内着を変えることは、服を変えることではなく、宿泊体験の編集点を一つ増やすことなのです。
価格競争から抜け出す「また来たい理由」の創出
豪華な設備や話題性のある企画だけが、体験価値を高めるわけではありません。
むしろ、何気ない時間に触れているものほど、体験の質を左右します。
館内着は、その代表例です。
印象的な館内着は、「この宿ならではの体験」として記憶に残り、リピーター獲得につながります。
また、SNS時代の現代では、ゲストが館内着姿を投稿することで、自然な形で施設の魅力が拡散されます。
こうした積み重ねが、価格競争から一歩抜け出し、「また来たい理由」を育てていきます。
館内着は、施設の差別化を図る上で、非常に効果的なブランディングツールなのです。
アパレルの知見を活かした素材選定とデザイン提案
SHUTTLE WORKSでは、様々なアパレルブランドの製造を手掛けており、ファッションの感性でデザイン性を落とし込んだオリジナルの館内着を製作しております。デザインだけではなく、施設の世界観を体現するために、「素材」には特にこだわり、着心地とブランディングを両立させた生地提案をすることができます。
リネン(工業クリーニング)の洗濯環境にも耐えうる素材取り扱っており、状況に合わせて、リネン業者様との打ち合わせもさせていただき、リネン対応前提の素材やデザインを組み立てることも可能です。
単なる寝具としての館内着ではなく、「体験を支える主役の一つ」として館内着を捉え、細部にまでこだわった設計を行います。
SHUTTLE WORKSが提案する館内着づくりのプロセス

館内着の製作は、施設の理念や世界観を深く理解することから始まります。
ここでは、SHUTTLE WORKSの具体的なプロセスをご紹介します。
施設の想いを深掘りするヒアリングとコンセプト設計
SHUTTLE WORKSの館内着づくりは、丁寧なヒアリングから始まります。
施設が大切にしている価値観、目指している方向性、ゲストに届けたい体験などを深く理解した上で、館内着のコンセプトを設計します。
必要に応じて、施設の視察や運営スタッフへのヒアリングなども実施し、実際の運用環境を把握します。
こうしたプロセスを経ることで、館内着が単なる「備品」ではなく、施設の価値観を体現するシンボルになります。
企業の想いや本質的価値を反映したコンセプトを策定し、プランに合わせたデザイン・素材選定・仕様をセットでご提案いたします。
小ロットから対応可能な柔軟な生産体制
SHUTTLE WORKSでは、30着からの小ロット生産に対応しています。
宿泊施設の規模は様々であり、大規模チェーンから小規模な旅館まで、それぞれのニーズに合わせた柔軟な対応が求められます。
海外自社工場での生産体制により、小ロットでも高品質な館内着を製作可能です。
また、施設専用のオリジナルデザインは長期にわたって生産可能な体制を整えており、廃盤リスクを避けることができます。
企画・デザインからサンプル作成、生産、納品まで一気通貫で伴走し、納品後も継続的にサポートしていきます。
運用性を考慮した実用的な設計提案
館内着は、見た目の美しさだけでなく、運用面での実用性も重要です。
洗濯頻度が高い、多様な体型のゲストが使用する、長時間着用するといった条件を踏まえ、耐久性とメンテナンス性に優れた設計を行います。
例えば、シワになりにくい素材を選定することで、洗濯後のアイロンがけの手間を軽減します。
また、サイズ展開を適切に設計することで、多様なゲストに対応しつつ、在庫管理の負担を最小限に抑えます。
SHUTTLE WORKSでは、見た目の美しさと運用のしやすさを両立させた、実用的な館内着設計を大切にしています。
まとめ:体験価値は細部に宿る

館内着は「衣類」ではなく「体験設計」です。
だからこそ私たちは、館内着を「脇役」ではなく、「体験を支える主役の一つ」として捉えています。
宿泊体験の質を、本質から高めたいと考えるすべての施設へ。
その第一歩は、”何を着て過ごしているか”を見直すことかもしれません。
SHUTTLE WORKSでは、アパレルの知見を活かした館内着づくりを通じて、宿泊施設の体験価値向上をサポートしています。
館内着の刷新をご検討の施設様は、ぜひ一度SHUTTLE WORKSにご相談ください。

